川口デザイン事務所

Column / SIGN

看板・サインデザイン

公共工事の「説明パネル」をわかりやすく。住民の理解と安心を得るためのインフォグラフィック活用術

2026年6月30日 約5分で読めます
公共工事の「説明パネル」をわかりやすく。住民の理解と安心を得るためのインフォグラフィック活用術

「工事のことは説明しているのに、なぜ苦情が来るのか」

公共工事では、着工前に住民説明会を開き、掲示物を貼り、チラシを配布します。 それでも「聞いていない」「わからない」という声が届く—— この問題の多くは、情報量ではなく「伝え方」に原因があります。

複雑な工法・交通規制・迂回路の変更—— これらを文字と数字だけで説明しても、 一般の方には「難しそう」という印象しか残りません。 インフォグラフィック(図解)を活用することで、 同じ情報が「わかりやすい・丁寧な会社だ」という印象に変わります。

「文字だらけのパネル」が引き起こすこと

A1判のパネルにびっしりと文字が並んだ説明掲示物は、 読む気を失わせます。 読まれなかった情報は「伝わっていない」と同じです。 さらに、読む気がしないパネルは「住民をないがしろにしている」 という印象を与えることがあります。

苦情の発生源の多くは「情報の不足」よりも「理解の不足」です。 情報をいくら増やしても、理解されなければ苦情は減りません。

住民理解を深めるパネル制作の3原則

原則① 「全体像」を最初に見せる

工事の影響範囲・期間・規制の変化を、 まず地図・俯瞰図・工程バーで「全体像」として示します。 人は全体が見えると、細部の説明を受け入れやすくなります。 「いつ・どこで・何が変わるか」を冒頭で示すことが、 理解の入口をつくります。

原則② 「変化」を図解で見せる

交通規制・迂回路・通行止めの区間は、 テキストより地図・矢印・色分けで示す方が圧倒的に伝わります。 「現在」と「工事中」の比較図を並べることで、 住民は「自分の生活にどう影響するか」を直感的に把握できます。

特に高齢者・外国人・子どもなど、文章の読解に負荷がかかる方にとって、 図解は言語の壁を超える有効な手段です。

原則③ 「問い合わせ先」を目立たせる

疑問・不安を感じた住民が次に取る行動は、 「担当者に聞く」か「SNSに書く」かのどちらかです。 問い合わせ先を目立つ位置・大きな文字で示すことで、 不満がSNSに流れる前に直接対話の機会を作れます。 「気軽に聞ける雰囲気」を作ることも、パネルデザインの役割です。

「ビフォー・アフター」で見る図解の効果

項目 文字中心のパネル 図解中心のパネル
読了率 低い(読む気がしない) 高い(見てわかる)
理解度 個人差が大きい 均一に伝わりやすい
苦情発生 「聞いていない」が出やすい 事前理解でクレーム減
企業イメージ 「お役所的」に見える 「丁寧な会社」に見える

多言語対応・研修用途への展開

説明パネルは、住民向けだけでなく、 現場に入る作業員・外国人労働者・関係者向けの 安全教育・手順説明にも転用できます。 川口デザイン事務所では、高速道路会社向けに 日英併記の研修用説明パネルを制作した実績があります。 1つの原稿から多言語・多用途に展開する設計も対応可能です。

川口デザイン事務所では、高速道路会社・公共工事向けの 説明パネル・掲示物のインフォグラフィック制作を手がけています。 「文字ばかりで伝わっていない」「住民への説明資料を一新したい」 というご相談をお待ちしています。

川口 伸二

川口 伸二

川口デザイン事務所 代表 / グラフィックデザイナー

建設・土木・住宅分野のBtoBデザインに特化した専門家。埼玉県本庄市を拠点に、会社案内や製品カタログ、映像制作、安全教育教材の制作を行う。「デザインは貴社の顔であり、24時間働く営業担当者である」という信念のもと、単なる装飾ではない、落札率や成約率に直結する「勝てるツール」を提案。現場の仕様や業界特有の商習慣を理解し、泥臭くも成果の出る"唯一無二"の設計に重きをおいている。

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