「地下で何をしているか、写真では伝わらない」
土木工事の現場は、完成後に「見えなくなる」部分が多い。 地盤改良・杭工事・シールドトンネル・ICT施工によるデータ管理—— これらの技術は、高度であるほど「見た目の地味さ」と「技術の高さ」が乖離します。
発注者・元請けに技術力を正しく評価してもらうためには、 「目に見えない部分を見せる」工夫が必要です。 そのための有力な手段が、3Dパースとインフォグラフィックの活用です。
ICT施工の「すごさ」が伝わらない理由
ICT施工では、3次元測量データ・マシンコントロール・施工管理システムなどを活用した 高精度・効率的な施工が可能になります。 しかし、発注担当者に「ICT施工に対応しています」と伝えても、 「で、それが自分たちの工事にとって何を意味するのか」 がピンとこないことがほとんどです。
ICT施工のメリット——工期の短縮、測量精度の向上、安全管理の強化——を 数値とビジュアルで翻訳することで、初めて発注者の判断材料になります。
3Dパースが「特殊工法の価値」を伝える3つの場面
① 施工前の「完成形」を見せる
護岸工事・橋梁・大型基礎など、工事中は雑然として見えるものも、 3Dパースで完成イメージを示すことで、発注者は「何を作っているか」を理解できます。 提案段階でのパース活用は、受注率の向上にも直結します。
② 地下・内部の「見えない構造」を断面で見せる
地盤改良・杭基礎・管路工事などは、地下に埋まってしまえば「跡形もない」工事です。 断面パース・レイヤー表示・施工手順のアニメーションを使うことで、 「地下でこれだけ高度な施工をしている」という技術力を視覚化できます。
③ ICTデータを「施工品質の証拠」として見せる
ICT施工で取得した3次元点群データ・施工履歴データは、 施工精度の証拠として活用できます。 これをカラーマップや図解に変換して会社案内・実績紹介に掲載することで、 「データで品質を管理している会社」という信頼感を与えられます。
パース制作を「一点物」で終わらせない活用戦略
3Dパースは制作コストがかかるため、一つの現場・一つの提案書で使い捨てにするのはもったいない。 同じデータを会社案内・施工実績紹介・展示会パネル・ウェブサイトに横展開することで、 制作投資の効果を最大化できます。
また、特定工法のパースを「標準説明ツール」として整備しておくことで、 営業担当者が現場ごとに説明資料を一から作る手間をなくせます。 パースは「作品」ではなく「営業ツール」として設計することが重要です。
川口デザイン事務所では、高速道路会社のパース制作・パネル製作など、 建設・土木業界の3Dパース・インフォグラフィック制作を手がけています。 ICT施工・特殊工法の「見せ方」についてのご相談もお気軽にどうぞ。
川口 伸二
川口デザイン事務所 代表 / グラフィックデザイナー
建設・土木・住宅分野のBtoBデザインに特化した専門家。埼玉県本庄市を拠点に、会社案内や製品カタログ、映像制作、安全教育教材の制作を行う。「デザインは貴社の顔であり、24時間働く営業担当者である」という信念のもと、単なる装飾ではない、落札率や成約率に直結する「勝てるツール」を提案。現場の仕様や業界特有の商習慣を理解し、泥臭くも成果の出る"唯一無二"の設計に重きをおいている。